シンブルとフィードサックとたばこのおまけの国旗のコレクション

海外や国内のキルトマーケット、骨董市、旅行で訪れたお店などでみつけたものを紹介しています。
シンブル フィードサック たばこのおまけの国旗
シンブル フィードサック たばこのおまけの国旗

▼シンブルとは?

シンブルとは、指サックのことです。縫い物をする時に針で指を保護するために指にはめる道具です。キルティングなどをする時に指を保護するために指にはめて使います。日本では、リングの形をした指ぬきが一般ですが、西洋では指サックの形をしているシンブルがほとんどです。

西洋では古くから、装飾品としてのシンブルが作られてきました。素材はいろいろで、竹や石といった自然のものからガラスや陶磁器、はたまた金や銀でできたものなど、見事な彫刻がほどこされたものなどがあります。さらにターコイズ、珊瑚、ルビー、サファイヤ、エメラルドなどの宝石を埋め込んだものまでいろいろあります。

現在ではコレクション用としてのシンブルが作られていて、種類も豊富にあります。シンブルの柄はほとんどがプリントですが、なかには手描きのものもあります。シンブルそのものが手作りのものもあります。

形は指サックの形をしたドーム型のシンブルがもっとも多く、めずらしいものでは本を開いた形をしたもの、家の形をしたもの、一見シンブルとは気付かないユニークな形のもの、蓋があいたり引き出しがとびだしたりするなどの細工がしてあるものなどなど、みつけるたびに発見があります。

シンブルの上にオブジェがのっているものも数多くあります。花やくだもの、犬や猫などの動物、ヴァイオリンなどの楽器などなど、複数個でセットになっているものが多く、まとめてそろっているものには専用のケースがついていることもあります。

1月から12月までの月名がひとつずつ入ったカレンダーシンブルなど、シリーズもので全種類が揃っていると思わず買い占めてしまいたくなります。また、思いがけない出会いを大切にしながらひとつひとつ集めていくのも楽しいです。

ちなみに私は広告用に作られたシンブルをあつめるのが好きです。コカコーラ、エビアン、ハイネッケン、バドワイザー、ケロッグなどの飲料食品企業をはじめ、マクドナルドなどの外食企業、ナイキ、リーバイスなどの衣料品企業、トヨタ、日産、フォルクスワーゲン、BMWなどの車企業、ディズニー、機関車トーマスなどの玩具企業などなど、企業の数も豊富です。

コレクションの数がどんどんふえてもシンブルは小さいので飾る場所を選びません。コレクションアイテムとしてはまさにうってつけといえます。

▼フィードサックとは?

フィードサックとは、1930年代のアメリカで飼料袋として使われていた袋のことです。1930年代のアメリカで作られたものです。 大恐慌いわゆるブラックマンデー以来、人々は倹約をしいられてきました。暗い雰囲気を払拭するかのように、元気がでてくる柄や色が多いのが大きな特徴です。

化学染料ができ、それまでの染料ではだせなかった色が手軽にだせるようになりました。白一色だった飼料や小麦粉や砂糖を入れる袋に、カラフルでポップな柄をプリントするようになりました。

このようなポップな柄を使うようになってから、キルターたちの間でにわかに注目されるようになりました。飼料袋としての役目を終えた袋は、洗って縫い目をほどいて一枚の布になり、捨てられることなくキルターの手によってキルトとしてよみがえったのです。

現在では、小さなハギレにカットしたものをよくみかけますが、なかには、袋のまま残っているものもあります。さらにメーカー名の入ったラベルが貼られたままのものもあります。

▼たばこのおまけの国旗とは?

たばこのおまけの国旗とは、1881年から1920年のアメリカで流行ったハギレのひとつです。1881年から1920年のアメリカでは、たばこのおまけとしてさまざまなハギレをつけて売り出しました。当時、流行していたキルトの人気に目をつけた、たばこ会社の販売戦略のひとつでした。

おまけについているハギレが欲しくてたばこを買う。シリーズになっていれば、全種類揃えたい!その作戦は見事にあたり、たばこは売れに売れました。今でいう「食玩」とよく似ています。

おまけのハギレの種類はとても豊富で、植物や国旗などがあります。兵隊さんのシリーズをそろえてつないだキルトもみたことがあります。素材はフランネルがもっとも多く、シルキーといわれている絹でできているものもあります。

ネットオークションでは、キューピーの絵柄のハギレが出品されていたりします。骨董市などでもたまに見かけることがあります。保存が難しく、良いコンディションで残っているものは少ないようです。

私が集めているのは、フランネルの国旗のハギレです。サイズは約12.5cm×20cmです。現在では存在していない国や、国名が変更される前の国の国旗など、時代を知ることができます。

キルトカフェは2005年3月1日にオープンしました。