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ダブルナインパッチのパターンのベッドカバーの作り方
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▼サイズを決める
「ダブルナインパッチのパターンのベッドカバー」です。基本となるピースの大きさが3cmの正方形です。出来上がりのサイズは、195cm×195cmになります。出来上がりの縮小図を用意しました。>ダウンロードはこちらからどうぞ。A4サイズの用紙にプリントアウトしてご利用くださいませ。サイズを書き込んだり、色鉛筆を使って配色をためしてみましょう。
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▼材料をそろえる
トップに必要な布、トップよりひとまわり大きいサイズのキルト芯、さらにひとまわり大きいサイズの裏布、バイヤステープに必要な布など、サイズが決まったら必要な布の分量を計算してそろえましょう。
布はもちろん!【おすすめします】のコーナーで「キルト作りに役立つおすすめの道具」と「キルト作りにかかせないおすすめの生地とキルト芯」を紹介していますので、ぜひ、ご覧くださいませ。
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▼ピースをつくる
型紙をつくりましょう。布地の目の方向をあらわす矢印も忘れずに書いておきましょう。今回はピースの数も多くなります。それぞれカットする数量も書いておくことをおすすめします。ぬいしろは含まれていません。
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パッチワークボードを開いてその上にプリント柄の布の裏側を上にしておきます。布地の目にそって、ぬいしろ0.7cmを含めて、柄で本体用にAを485枚、ボーダー用にFを248枚とります。生成りの布でBを388枚、Cを84枚、Dを12枚、Eを12枚、中枠となるGを4本とります。Gは、ちょっと長めにカットしておきます。
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Cは3cmごとに、DとEは9cmごとに合じるしをつけておきます。
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いよいよカットです。布はもちあげずにテーブルに置いた状態で、はさみを手前から向こう側にすべらすようにしていくのが基本です。カットしたピースはバラバラにならないように、まとめて缶などに入れておきましょう。
限られた布からピースを効率よくとることも大事ですが、時には少々無駄使いをして、柄をいかしてとることも大事です。布地の目にも注意して、よく考えながらとっていきましょう。特に三角形のピースをとる時などは布地の目に注意しましょう。ピースをつなぎあわせた時に、4辺がバイアスにならないようにとります。あらかじめ型紙に布地の方向を矢印でしるしておくことをオススメします。
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▼ピーシングをはじめる
2枚のピースを中表にして、しるしの始めと終わりにまち針をうちます。ずれるのが心配であれば、中間にもうちます。まち針は縫いおわるまで、ぬきません。
しるしからしるしまでを縫います。ピーシング用の糸は1本どりで玉結びをつくります。縫い始めと縫い終わりに1つ返し縫いをして、玉結びをつくり糸をきります。ひとつひとつ丁寧に正確にぬっていきましょう。
ちなみに私は、玉結びが好きでないので、ちょっと変わった方法で縫います。縫いしろの部分からななめに2〜3針ぬってまち針の上で1つ返し縫いをします。縫いおわりもまち針の上で1つ返し縫いをして縫いしろの部分にななめに2〜3針ぬって糸を切ります。
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ナインパッチのブロックを97枚つくります。そして裏にかえしてアイロンをかけましょう。ぬいしろはわらずに、2枚一緒に重ねて同じ方向へ倒します。この時に、ぬいしろをどちらに倒したらいいのか悩むところです。倒した側はぬいしろが重なって厚みがでるので、厚みをだしたい方へ倒すのがよいでしょう。今回は、かざぐるまのように同じ方向に倒してアイロンをかけていきましょう。
縫いしろが集中するところはかざぐるまのように順に倒していきます。
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ナインパッチを5つ組み合わせたDouble Nine Patchのブロックを13枚つくります。同じくぬいしろを倒してアイロンをかけておきましょう。
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ナインパッチを3つ組み合わせたブロックを12枚、2つ組み合わせた四隅のブロックを4枚つくります。同じくぬいしろを倒してアイロンをかけておきましょう。
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横1列7ブロックつなげたものを7組つくります。それぞれ順につなげていきます。
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▼ボーダーをつくる
ボーダーHをつくりましょう。3cm×9cmのピースFを59枚つなげたものを2組、そして65枚つなげたものを2組つくります。
まず3cm幅の中枠Gを本体の上下左右につけていきましょう。3cmのしるしからはじまっている側を本体につけます。1つ目のしるしと本体の角をあわせます。本体からはみだした3cm部分は、左右の布の方をななめ45度におりまげて上下の布にたてまつりでぬいつけます。
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Fを59枚つなげた9cm幅のボーダーHを本体の左右につけていきましょう。そして同じくFを65枚つなげた9cm幅のボーダーHを上下につけていきましょう。
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これでトップが完成しました。今一度、全体にアイロンをかけてサイズをととのえましょう。ここでトップのサイズをはかってみます。予定どおりのサイズに出来上がっているかチェックします。
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▼キルティングラインをかく
カリスマペンシルを使ってキルティングラインを書いていきましょう。EブロックとDブロックは、テンプレートを利用してキルティングラインを書いていきましょう。カリスマペンシルなどで、そっと薄くトレースしていきます。
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二等辺三角定規を使って全体にキルティングラインを書いていきましょう。定規を使うとつい、いきおいがついて力が入ってしまいます。強く書いてしまうと、洗ってもなかなか消えません。
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プレーンブロックが大きくなれば大きくなるほど凝ったデザインをすることができます。キルティングに自信がないという方も、今回はぜひ、挑戦してみてください。多少、針目が大きくても大丈夫です。出来上がってみると、感激ものです。
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▼裏布をはぐ
裏布をはぎあわせます。110cm幅の布の場合は2枚、90cm幅の布の場合は3枚をはぎあわせて大きな一枚の布にします。もちろん、ミシンでOKです。縫いしろは割ります。みみの部分は堅いので針が通りにくくなります。はぎあわせる側に、みみがこないようにします。
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キルティング芯も同様にはぎあわせます。2枚をつきあわせて、白またはきなりのしつけ糸を使って、巻きかがりではぎあわせます。新しくキルト綿をそろえるのであれば、ベッドカバーサイズのキルティング芯がメーカーから市販されているので、そちらを利用することをおすすめします。はぎあわせる手間が省けます。
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▼しつけをかける
裏布、キルティング綿、トップの順に重ねます。くれぐれも裏布の表裏をまちがえないようにしましょう。そして四隅にまち針をうちます。
しつけ糸でしつけをかけます。中心から外側へ放射状にかけていきます。しわがよらないように気をつけます。最後にまわりもかけておきます。しつけをかける時は、生地をもちあげないようにしましょう。もちあげてしまうと、ずれたりしわがよったりしてしまいます。
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全体にしつけをかけおわったら、各ブロックごとにもかけておきましょう。
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多めに残しておいた裏布を表側に折って、ボーダーの部分といっしょにしつけをかけておきます。こうしておくと、キルティングをしている時にまわりが床にすれても大丈夫です。
今回は今までとちがって、とにかくサイズが大きいので、なにかと大変です。まず広げる場所を確保しましょう。次に場所を確保できたら時間です。けっこう時間がかかります。一度で全部かけることができればよいのですが、もしできないようであれば計画を立ててかけていきましょう。
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▼フープをつかう
フープの登場です。まず、ねじをゆるめて外枠をはずします。内枠の上にしつけをかけたキルトをおいてその上に外枠をはめてねじをしめます。この時キルトはピンとはらずに、こぶしひとつ分たるませておくのがポイントです。ピーンとはったままだと針を進めることができません。
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▼キルティングをはじめる
キルティング用の糸は1本どりで玉結びをつくります。糸の長さは指からひじまでの長さが適当とされています。縫い始めから少しはなれたところに針を入れて、縫い始めのひと針先のところに針を出します。糸をひっぱって玉結びを布の中にひきこみます。縫い始めに針を入れて、ひとつ返し縫いをします。
いよいよキルティングの開始です。右ききの場合、右手をキルトの上に左手をキルトの下におきます。針を真下にさし、左手のシンブルにあたったら真上に押しだすようなイメージでキルティングしていきます。2〜3針さしたら針をだして糸をひきます。
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美しい針目は1インチ=約2.5cmの間に7〜10針とされています。気にしすぎると前に進まなくなります。細かくさそうと思うあまり、裏布まですくえずに進んでしまうことがあります。はじめはあまり気にせずに、少々大きくても針目をそろえることに神経を集中させましょう。縫いおわりは、ひとつ返し縫いをして玉結びをつくり布の中にひきこんでから糸を切ります。
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まず、直線からはじめましょう。かならず中心部から外側に向けて、キルティングをしていきます。フープの中の端から端までいったら、フープを移動していきます。この作業を繰り返しながら、全体にキルティングをしていきます。
DブロックとEブロックのキルティングをします。キルティングする時は、なるべく糸を切らずにひとふでがきのように針をすすめていきます。たとえば図を参考にしてみてください。まず円の中の格子をキルティングします。そして外側のフェザーをキルティングします。今回のフェザーは羽が大きいので2枚ずつキルティングしていきます。「1」からはじめて「2」、「3」は布の下でくぐらせ「4」でおわりです。ここでいったん糸を切りまた次の2枚に移ります。最後は円をキルティングして出来上がりです。
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針目をそろえることも大事ですが、糸のひき具合にも気をつけたいものです。ちょっとひきぎみにしますが、あまり強くひいてしまうと、しわしわになってしまいます。あと、方向をかえる時には、ひとつ返しぬいをしておくときれいに仕上がります。
中枠にもキルティングしましょう。内側0.3cm〜0.5cmの間隔を保ちながら枠にそってキルティングしていきます。
キルティングが終わった部分は、しつけ糸をとってもかまいません。ただし、バインディングする時のためにまわりのしつけだけは残しておきましょう。私は、このしつけ糸をとる瞬間が好きです。しつけ糸をとると、キルティングによってできる凹凸がくっきりうかんできます。この瞬間がたまりません。
キルトづくりのプロセスで、キルティングが好きだという人は少ないかもしれません。それほど針目を細かくそろえるということはむずかしいことなのです。裏をかえせばそれだけに細かくそろったキルティングの針目は美しいということなのです。とにかくなれることです。フープになれること。シンブルになれることです。ひと針ひと針ゆっくりとていねいにすすめていきましょう。きっと必ず「コツ」をつかむ時がきます。コツをつかめばこっちのものです。きっとキルティングするのが楽しくなります。
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▼バイアステープをつくる
二等辺三角定規を使って45度に1本ラインをひきましょう。二等辺三角定規がない場合は、三角に折ってみましょう。4cm〜4.5cmの幅で平行線を書きます。4辺をたした長さに少なくとも15cmを加えて、長めにカットします。そして中表にしてつなげていき、1本の長いテープをつくります。
バイアステープの場合は、ピースの場合とちがって、つないだ部分の縫いしろをわりながらアイロンをかけます。そして外側を0.7cmずつとり、三つ折りにしてアイロンをかけます。バイアステープの出来上がりです。私はテープメーカーを使ってバイアステープをつくるので、この三つ折りにする手間が省けます。
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バイアステープというくらいですから、バイアスにとるのが一般的です。しかしながら柄によっては、バイアスにとりたくない時もあります。たとえばストライプの柄です。私はバイアステープにストライプを使うのが好きです。ストライプの縦のラインがトップと垂直になるようにとります。曲線をバインディングする時は無理かもしれませんが、直線であれば必ずしもバイアスにとらなくてもOKです。
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▼バインディングする
余分なキルト綿、裏布をカットしましょう。そして本体の表側にバイアステープを中表にしてつけていきます。コーナーの部分は細心の注意をはらいましょう。コーナーをきちんとだせるかどうかで、出来上がりの見栄えがちがってきます。もしうまくいかなければ何度でもやりなおすつもりで、ていねいにつけていきましょう。最後は折り込んでしまいます。そして裏に返してぐるっと縫いしろをくるんでしつけをかけます。
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アップリケ用の糸は1本どりでバイアステープにあわせて色を選びます。細かく「奥たてまつり」でまつっていきます。もうすぐ完成です。一気にしあげてしまいましょう。
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アンティークキルトと呼ばれるキルトの中にも、裏布のはぎあわせや、バイアステープをつける工程をミシンを使って、で処理しているものが数多くあります。当時の人々にとって、ミシンとはとてつもなく便利な道具だったにちがいありません。ミシンの発明とともに、キルトの数が飛躍的に増えたといわれています。
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▼できあがり
いよいよ最後のしあげです。残っているしつけを全部とりましょう。めでたく完成です。ここで最後にサイズをはかってみましょう。
いかがでしょうか?サイズが大きくなると、完成するまでにはそれなりの時間がかかります。それだけに出来上がった時のよろこびは、ひとしおです。今現在進行中の私は、キルティングの真っ最中です。あせらずに丁寧にひと針ひと針さしていきたいと思います。
今回は何度かサイズをはかってみましたが、なかなか予定どおりのサイズに仕上げることはむずかしいものです。経験をかさねていくと、「あそこはこうしとけばよかった」とか「こうしてみたらやりやすかった」など反省や発見が、次々とでてきます。自分のクセをうまく利用しながらキルトづくりをたのしみましょう。
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キルト作りのコツと道具の使い方にまつわるコラムです。
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ほかにもまだまだいろいろキルトの作り方を紹介してます。
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