キルトカフェホームお茶にしませんか道具・テクニック

No. 003 布が私を呼んでいる!

キルターにとって、なくてはならないもの、それは布です。布がなくては、何もはじまりません。

私は、近所にいくつかある生地屋さんにちょこちょこ探しにいきます。気に入った柄を見つけた時など、まさに興奮状態です。色違いで何色も欲しくなってしまいます。しかしその時にいつも悩むのが、「何メートル買っておけばいいのだろうか」なのです。予算を気にしなくてもいいのであれば、まるごと1反欲しいところですが、そうはいきません。

キルトをはじめたころは、とにかく種類がほしくてカットクロスを集めていました。目にとまるものをかたっぱしから色違いで買い集めていました。布はあくまでもキルトを作るための素材です。それなのに布をコレクションしているのではないかと錯覚してしまうほど、布集めに夢中になった時期がありました。結果、布はたくさんあるけれど、いざとなるとイメージにあった布がない。いわゆる「使えない布」ばかりがふえてしまいました。

よく使う柄というのは不思議なもので、ある程度しぼられてくるものです。ふと気がつくとよく登場している柄。どういうわけかいつも必ず選んでしまう柄。逆に、生地として見れば素敵だけれど、どう使ったらいいか悩んでしまう柄。

こんな私でも何度か失敗をかさねながら、冷静になって布を選べるようになってきました。いくつもある布の中から、迷わずこれだと決めることができるようになってきました。おおげさにいうと布が私を呼んでいるとでもいいましょうか、ようやく自分の好みが決まってきたゆえの結果だと思います。


布を選ぶ時は、2つのパターンに分かれるように思います。あらかじめ作りたいパターンやサイズを具体的に頭に描いておいて、そのイメージにあった布を見つける。逆に偶然に自分の好みの布に出会って、あとからじっくりと作品のイメージをふくらませる。

最近は、これだという柄を見つけると、余裕をもって買っておきます。あとで足りなくなってあわてて買いに走っても、すでにもうなくてくやしい思いをした経験、みなさんもあると思います。なければないで逆にいい結果がでる時もあれば、作品によってはどうしても妥協できない時もありますよね。

最後に、布をカットした時にどうしても半端な布ができてしまいます。そんな時は専用の缶などをあらかじめ用意しておいて、捨てずにとっておきましょう。それらを集めてスタンプキルトを作るのもまた楽しいものです。

雑誌によく「布を交換しませんか?」というコーナーが設けてあります。あまり使わない柄、逆にどうしても欲しい柄などは、こういったコーナーを利用して交換しあうのもいいかもしれません。物のあふれる時代こそ、無駄のないように心がけたいものです。

ちなみに今一番気に入っている布はこの「かえるとハートの布」です。残念ながら残りわずかになってしまいました。いつまでも手元においておきたい布のひとつです。とにかくなんといっても「かえる」がかわいい!んです。ピンクの部分はハートの形をしています。緑とピンクの配色も気に入っています。見ていると思わず口元がニンマリしてしまいます。

1999年03月29日

キルトカフェ 手芸の道具・テクニックにまつわるコラムです。
キルトカフェは2005年3月1日にオープンしました。