テレビの放送では、先生が実際に針を持つところを拝見することができました。とにかく丁寧だなっと思いました。最初のひと針目は、しるしとしるしが合っているかどうかを確認する。ぬいはじめとぬいおわりには、ひとつ返し縫いをする。端から端まで縫ったら、爪できせをかけながらピースを倒していく。余分な布はそのつどはさみでカットする。基本であるにもかかわらず、私などはついつい面倒がって、手をぬいてしまいがちな作業です。ぜひ、見習いたいものです。
針の運び、いわゆる「運針」も、ぜんぜん違うなっと思いました。先生は右ききなので、右手のなか指に指ぬきをはめていました。針の頭を指ぬきでグイグイ押しながら、リズムよく進みます。私にはこれができません。小学校の家庭科で習って以来、どこでどうまちがったのか、変なクセがついてしまったようです。どうやら針の持ち方に原因があるようです。
キルティングの時には、右手のひとさし指に「ゴムサック」をはめ、なか指に「金属のシンブル」の上に、さらに「皮のシンブル」を重ねてはめていました。ひとさし指のゴムサックは、針をすくう時に、すべらないようにするためです。左手のひとさし指には金属のシンブル、親指には糸きりがついたリングをはめていました。
とにかく針が垂直に入って、垂直に出てくるといった感じでした。なるほど「パッチワーク・キルト展」で見た先生の作品は、どれもキルティングの針目が細かく揃っていました。テレビの画面を見ていると、誰でも簡単にできるような錯覚に陥りますが、いざ針を持ってみると、これがなかなか思うようにいきません。頭ではわかっているのですが、どうしても、針がななめに入って、ななめに出てきてしまいます。まだまだ修業が必要です。
テレビにも登場していましたが「キルト用の文鎮」をひとつ購入してみようかと思っています。先生は、テーブルの上にトップを広げ、その上に文鎮を置いてキルティングしていました。フープを使わない時には、便利だなっと思いました。すぐ道具にたよってしまう私ですが、さっそく注文してみることにします。
1999年10月19日
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