作品の展示の他に、室内の一角にテレビが設置されているコーナーがありました。そこでは、NHKのおしゃれ工房に出演された時の小林恵さんのビデオが、放映されていました。リアルタイムでご覧になった方もいらっしゃるかと思います。ゲストはケント・ギルバートさんでした。
小林恵さんは「アメリカ生活文化ジャーナリスト」です。アメリカン・ライフスタイルを研究していらっしゃいます。キルトはもちろん、アンティークの収集家でもあります。著書もたくさんあります。
私は小林恵さんの大ファンで、何冊も本を持っています。「19世紀、節約精神から生まれたアメリカンフックド・ラグ」では、フックド・ラグについて。「手にハートを—愛の遺産‐アメリカの手作り」では、フックド・ラグをはじめアメリカの手作りについての歴史が書かれています。アメリカンクラフトが大好きな方にはオススメの2冊です。
ひととおり作品を見終えて帰ろうかと思いましたが、せっかくです。大画面のテレビの前にすわって、しっかりと2日分見てきました。1日目はラグの紹介、2日目はデザインから作り方まで。正直、ダビングしたビデオが欲しかったです。
作り方をメモってきましたので、ササッと紹介してみたいと思います。
まず用意するものは、ウールの布、麻の布。そして、かぎ針にフープ。かぎ針は専用のものがあるようですが、なければ太めのかぎ針(5〜6号)。
まず、ウールの布を5mm幅にカットしていきます。この時にあると便利なのがロータリーカッターと定規、カッティングマットです。
次に芯になる麻の布にマジックでデザインを描いていきます。デザインはむずかしく考えるものではなく、パッと思いつくものがいいそうです。ビデオでは丸いお盆の上にナイフとフォークとスプーンを並べたデザインでした。実際にそれらを並べてまわりの輪郭を描いていきます。これならば、私にもできるカモ?
麻の布にデザインを描いたら、ほつれてこないように出来上がり線に沿って、あらかじめミシンをかけておきます。カットはしないでそのままフープに張ります。そして、いよいよかぎ針でフックしていきます。
麻の布の上からかぎ針をさしてウールの布をひっかけます。引き上げたら、かぎ針を抜きます。これを繰り返していきます。ループの高さは5mmを目安にします。もちろん、高さが揃った方が奇麗です。
フックする時に気をつけなければいけないことが2つあります。ひとつは、ウールの布の始めと終わりは、必ず麻の布の上に引き上げることです。もうひとつは、目をとばさないようにすることです。表から見るとビッシリ埋まっているように見えても、裏に返してみるとすき間があったりします。
もし、すき間をみつけても大丈夫です。後からいくらでも埋めていくことができます。びっしり埋めれば埋めるほど、丈夫なラグが出来上がります。
フックをし終わったら、テープで縁を始末します。仕上げはタオルを2枚使って、ラグをサンドウィッチのようにはさんでスチームをあてます。最後に、ガムテープなどでゴミをとって出来上がりです。
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