さて、寄り道をしてしまった私ですが、会場に到着すると、キルトマーケットにはもうすでに人・人・人でした。せっかくの初日、開店直後です。軽くひとまわりしてみます。
書籍のコーナーで洋書をみつけました。映画「キルトに綴る愛」を題材にした本もありました。英語なので、よく分かりませんでしたが、映画の中にでてくるキルトを作ってみよう!といったものらしかったです。図案が載っていました。ちょっと、心が揺らぎましたが、結局、シェルバーン美術館のキルトが載っている本を1冊ゲットしてきました。
さて、メインの会場に入ります。はじめは、若手作家たちのキルトが展示されていました。ベッドカバーサイズの大作です。壁に展示されている作品の横には、作品のタイトルと作者のコメントのプレートが並んでいます。私は、このコメントを読むのが好きです。「どのようにして、このデザインが生まれたのか」といった作者のこだわりや、出来上がるまでの過程などが、短くまとめられています。
予想どおり?トラディショナルキルトは少なく、創作キルトといった感じの作品がほとんどでした。色使いも、茶系の落ち着いた雰囲気の作品もありましたが、どちらかというと、色鮮やかな原色をカラフルに使った作品が多かったように思います。そのせいか、中国やアジアを意識した布を使った作品が、逆に新鮮でした。
ミシンキルトが多く、ジグゾーパズルのようなキルティングラインをはじめ、自由自在なキルティングラインが目立ちました。素材もコットン布にこだわることなく、ボタンやベルトのバックルを使ったり、パソコンで描いて布にプリントアウトしたと思われる絵をアップリケしたり・・・。
この手の作品は、ちょっと前までは新鮮でしたが、最近ではどれも似たように見えてしてしまうのは、私だけでしょうか?ますます進化してどこまでいくのか、けっして若くない私としては、ちょっと興味があります。(笑い)
さらに奥に進んでいくと、有名作家たちのキルトが展示されていました。こちらは、50cm四方くらいのサイズのミニキルトです。小さな作品ですが、パッとひと目見ただけで、「誰々先生の作品」と分かる作品ばかりでした。
作風を貫くと、とかく、マンネリになりがちになってしまうところですが、最新の作品には、いつもどこか新しい発見があります。あたりまえと言えばあたりまえですが、小さな作品でも手を抜かないところは、さすがです。
中でも私が印象に残った作品は、岡野栄子さんのキルトでした。作文を黒い糸で刺繍してありました。日本語でしかも縦書きです。岡野栄子さんが作るキルトには、いつも、新しい発見があります。
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