No. 068「キャシー中島のキルトの世界」を見て

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5月16日(水)から5月23日(水)まで、銀座松坂屋で、キャシー中島さんのお教室の作品展キャシー中島のキルトの世界が開催されています。さっそく、初日に見てきましたので、今回はそのレポートをおとどけしたいと思います。

キャシーさんの作品展は、いつも楽しみです。作品をただ壁に並べるだけでなく、ソファーにかけてみたり、床にひろげてみたり、見せ方が実に上手いです。

今回は、会場の中心部にベランダからのぞいた部屋の中といったイメージの空間が作ってありました。 ベランダには、お花の寄せ植えをしたコンテナーが置いてあったり、キルトがロープに干してあったり。部屋の中は、ベッドの上にキルトがかかっていたり。こんな感じでキルトを置いてみたら?といった提案です。

BGMは、もちろんハワイアンミュージック。初日ということもあって、人出はかなりありましたが、ゆっくりとくつろぎながら見ることができました。

今回は、ステンドグラスキルト、ガーデニングキルトもありましたが、なんといってもハワイアンキルトがメインでした。

お教室の課題の作品をつなげたフレンドシップキルトをはじめ、大中小のキルトを数多く見ることができました。中でもやはり、ベッドカバーサイズのキルトは圧巻でした。

ハワイアンキルトは、基本は二色使いですが、多色使いの作品もありました。たとえば、花の部分と葉や茎の部分といった具合に色を分けて使ったりします。ハワイアンキルトといえば、イコール原色と思いがちですが、中間色も素敵です。無地が基本ですが、無地よりもムラ染を使った作品の方が多かったように思います。

モチーフは、植物のモチーフがダントツに多く、続いて「ホヌ」というカメや、イルカ、シェルなどのモチーフ、楽器のモチーフや王冠のモチーフなどなど、バラエティに富んでいました。複雑な切れ込みのモチーフを見ると、ウットリとしてしまいます。

モチーフのまわりに、ボーダーにあたるところの「フチ」をつけたものが多かったように思います。モチーフの形にあわせて切り抜いたりと、凝ったデザインが多かったです。

フチをつけたものも素敵ですが、フチがないのも素敵です。フチがない分、モチーフをめいっぱいに広げることができます。モチーフのまわりのキルティングも、隅の隅まで刺すことができます。キルティングが大好きな私としては、美しいウェブキルト(エコーキルト)に、心が魅かれます。

残念ながら、私の好きな土台布に白地を使った作品は少なかったです。その数少ない一枚に、海外で賞を受賞した作品「イオラニ宮殿のシャンデリア」がありました。白地に紺に近い青のモチーフです。白と青の色の分量のバランスがよく、白地のキルティングが美しかったです。

「チキンフット」といったステッチを使った赤と黄色のキルトもありました。チキンフットとは、にわとりの足の形に似たステッチです。今まで注目して見ていなかったので気がつかなかっただけだと思いますが、はじめて見ました。

展示されている場所によっては、作品の裏側を見ることができたので、今回はちょっと、裏布に注目してみました。決して作品にふれたわけではありませんので、念のため。(笑い)

やはり、ハイビスカスなどの南国を思わせる花柄が多かったように思います。裏布というと、白地に薄めの色のプリント柄をあわせがちですが、さすがハワイアン!大胆です。プリント柄の地の色を表側のモチーフの色とあわせたり、黒地に鮮やかな花柄というのもありました。裏布にも手をぬかないゾ!といった気迫が伝わってきます。

キルトマーケットでは、オリジナルのキットが中心で、あいかわらずの人気でした。私もステンドグラスキルトのキットに心が動きましたが、値段もなかなかでした。シェイド社のムラ染めが入っているせいでしょうか?

シェイド社のムラ染めといえば、開店直後のキルトマーケットで、あるコーナーにものすごい人が集まっていました。そうです。シェイド社のムラ染のカットクロスがおいてあるコーナーです。45cm×50cmのサイズで1,200円。かなり「お高い」です。それなのに、それなのに・・・。

高いだけに、シェイド社のムラ染めは、たしかに素敵です。一色の濃淡だけでなく、微妙な色が何色も入っています。作品にも使われていましたが、思わず欲しくなってしまいます。でも、ベッドカバーサイズのキルトを作るとしたら、5mは確保したいところです。いったいHow much?

キャシーさんの最新本「ハワイアン・キルト」は、後で書店で購入することに決めていたので、普段はあまり見る機会の少ない洋書をチェックしてみました。その中から、Schiffer社から出版されている本を2冊ゲットしてきました。

「Quilts: The Fabric of Friendship」と「Quilting Traditions: Pieces from the Past」です。キルト以外にもハワイの伝統工芸、アロハシャツなど、ハワイ関連の本が何冊かありました。パラパラとめくってみましたが、なかなかおもしろそうでした。特にアロハシャツは、ヴィンテージものをコレクションしている方がいらっしゃるくらいです。一冊欲しいところでしたが、なにせ重いので、今回はキルトの本2冊にとどめておきました。

私は去年、はじめてクッションカバーを2枚作りました。ひとつは「ハイビスカス」のモチーフ。もうひとつは「パンの木」のモチーフ。配色は白地に赤です。いつかはベッドカバーを作ってみたいです。

今回の更新では「ためしてみました」のコーナーで、ハイビスカスのモチーフを使って配色をためしてみました。ぜひ、こちらもあわせてご覧くださいませ。

2001年05月19日

つづいて次のコラムもどうぞ。

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キルトカフェは2005年3月1日にオープンしました。