キルトカフェホームお茶にしませんか展示会リポート

No. 079「キャシー中島のキルト物語」を見て

9月11日(火)〜9月16日(日)まで、東京の三越池袋店でキャシー中島のキルト物語が開催されました。今回はそのレポートをおとどけしたいと思います。
今回の展示会は、新作も披露されていましたが、ほとんどが今までの集大成といった感じの内容でした。展示会と同時にキャシーさんオリジナルキットも販売されていて、会場はあいかわらずの人気でした。

まず、ハワイアンキルトです。渋〜いグレーがかったグリーンの土台にこれまた渋〜いピンクのモチーフの「ハワイアンアレンジメントフラワー」。なんと、生地に鈍い光を放つ細かいラメが折り込まれていました。とてもシックなハワイアンキルトでした。

そして、キャシーさんの最新本「ハワイアン・キルト」の表紙を飾っている「ホワイトジンジャー」。5月に銀座で開催された展示会でも見ましたが、やはり何度見ても圧巻です。ブルーからローズピンクのグラデーションのムラ染に濃いブルーのモチーフが浮かびあがっていました。

ちょっと小さめの「サンフラワー」。淡いオレンジ、イエロー、ピンクの多色のムラ染に、茶色のモチーフです。エコーキルトに使われていた糸の色は白でなく、あえてモチーフの色と同じ茶色の糸で大きめのステッチがしてありました。こんなハワイアンキルトも素敵だナっと思いました。

ハワイアンキルトはモチーフにハワイの植物をテーマにしたものが多いのですが、今回は、作品のテーマと同じ植物の写真のパネルが一緒に展示されていました。キャシーさんらしいです。

お教室の生徒さんたちの作品を見て、おもしろいことを発見しました。デザインはおそらく課題なので全作品共通で同じ、配色も同じです。同じような作品ができあがるのかと思うと、それがそうでもないのです。

モチーフのまわりのエコーキルトに注目してみました。作り手によって、エコーキルトの間隔が違うのです。狭すぎるのでは?と思うくらいの間隔の狭いものもあれば、ちょっと広すぎるのでは?と思うような間隔の広いものもあったり・・・。

ハワイアンキルトは、始めから終わりまでひとりで作られることが多いとありますが、妙に納得してしまいました。そして、エコーキルトの間隔で作品の印象が変わることがよく分かりました。

次に、ステンドグラスキルトです。こちらもあいかわらず素敵でした。部屋に飾ったら、窓がいくつもできていい感じ?です。キットを買っていこうかと思いつつ、値段を見ていつもあきらめてしまう私です。(笑い)

ステンドグラスキルトと同じデザインの、本物のステンドグラスを使った小物入れやランプシェードなどが一緒に並べて飾ってあったのには、ビックリしました。キャシーズオリジナルです。なるほど、一緒に並べて飾ってあると素敵です。でも、お値段はちょっと高めでした。


そして最後に、キャシーさんは今までにたくさんの著書をだしていらっしゃいますが、今回はそれらの本を通して、当時の作品を紹介しながら今までを振り返ってみるというコーナーがありました。

キャシーさんというと、今ではハワイアンキルト、ステンドグラスキルト、アップリケキルトといったイメージが強いですが、キャシーさんオリジナルのフレンチカントリーの布を使った作品や典型的なアメリカン・パッチワークであるピースドキルトにも素敵な作品がたくさんあります。

ここでもディスプレイが素敵でした。本を見開いたページに掲載されている作品が一緒に展示されていて、さらに当時を振り返ってのコメントがご自身直筆でそえてありました。

なかでも子供のために作ったキルト、家族のために作ったキルトなどなど、なつかしい作品を振り返ってのコメントが素敵でした。想い出がたくさんつまったキルトは、キルトそのものが家族の歴史でもあるわけです。

私もそんな素敵なキルトを残せたらいいナっと思いながら会場を後にしました。

2001年09月19日

キルトカフェ 展示会のリポートです。
キルトカフェは2005年3月1日にオープンしました。