キルトカフェホームお茶にしませんか展示会リポート

No. 091「東京国際キルトフェスティバル」を見て〜前編

1月24日(木)〜30日(水)まで、東京後楽園にある東京ドームで東京国際キルトフェスティバルが開催されています。今年もはりきって、初日に見てきました。というわけで、東京国際キルトフェスティバルのリポートを前編と後編に分けてお届けしたいと思います。
開場は10時。あふれんばかりの人の列でした。入口の手前で手荷物検査を行ってから回転扉へ。いよいよドームの中へ入場です。

開場直後のマーケットは、まだまだ人が少なくて、比較的じっくりと見てまわることができました。まずはじめに「アメリカン・キルト・ストリート」を歩いてみます。こちらは、アメリカのショップが並んでいます。たばこのおまけの国旗をみつけるやいなや、たくさんある中から日本とアメリカの国旗をゲットしました。ひとまず、これで安心?

今回はあまり予算がないので、フィードサックやアンティークキルトは見るだけと決めていました。手にとりながら、広げて吟味します。これだけでも実に楽しい!

「アメリカン・キルト・ストリート」を見終わり、その他のお店を見てまわるころには、アッというまに人であふれかえっていました。コレクションシンブルや可愛い小物をさがしながら見てまわりますが、すでに店の中に入るのも困難な状態になってしまいました。

アメリカのキルト雑誌「Quilter's Newsletter Magazine」のバックナンバーを4冊みつけて、ゲットします。1990年、1991年のものです。私がちょうどキルトを始めたころです。今までは、洋書や雑誌は重いので敬遠していましたが、最近は、ちょっと昔の雑誌や本をみつけるおもしろさに目覚めてしまいました。でもやはり重いです。(笑い)

今回私がゲットしてきたこれらのものは、次回の後編でご披露したいと思います。お楽しみに。


さて、肝心のキルトショーですが、会場は「日本のキルト作家新作展」「AQSキルトショー2001」「愛されつづけるパターン」「アーミッシュキルトの世界」「アメリカンキルトの歴史」「アジアのハンドワーク」「世界のキルト作家30人展」「私のキルトヒストリー」「キルトコンテスト」などのブースがあり、これらのブースとキルトマーケットを囲むように、外周に「1000枚のキルト」がズラッと展示されています。

まずは図録を買い求めて「Key Coffee」でひと休み。どんな感じのキルトが展示されているのか、本で下見をします。「これだけは見逃さないぞ!」と頭にインプットしてから、いざ、会場案内図を片手に見てまわります。

「AQSキルトショー2001」や「キルトコンテスト」の受賞作品が展示されているブースでは、コンテストの入賞作品が展示されていて、それはそれは、素晴らしい作品ばかりでした。なかでも日本キルト大賞を受賞した作品の前は、ものすごい人でした。私は、離れたところから全体を見るのが精一杯でした。

「愛されつづけるパターン」のブースでは、伝統的なパターンを現代風にアレンジした作品、「世界のキルト作家30人展」のブースでは、個性あふれるコンテポラリーキルトなどが紹介されていました。

最近のコンテポラリーキルトは、新しさを求めてどんどん進化しているように思います。布を自由自在に染めたり、パソコンで布に転写プリントをしたりと、素材から自分で作り、そしてほとんどがミシンです。作家ごとに個性が強く、好きと嫌いに好みがはっきり分かれるようです。

一方トラディショナルキルトは、ピースの細かさや使う布の種類の多さにビックリします。手が込んでいて、この一枚にこめられている思いがヒシヒシと伝わってきます。


今回私が一番楽しみにしていたのが、アーミッシュキルトです。アーミッシュキルトの魅力は何と言っても、単純なセッティング、明快な配色、キルティングの美しさです。いざ「アーミッシュキルトの世界」のブースに入ります。

アーミッシュキルトを一枚一枚見ていくうちに、頭の中がリセットされ、落ち着いた気持ちになっていくのがわかります。呼吸も深くなり、ゆっくりと吐き出しながら、ひとりうなずいている自分が不思議です。(笑い)

ピースは三角や四角などの単純なピースがほとんどで、ひとつひとつのピースはそれほど小さくなく、数も少ないです。セッティングもいたってシンプルです。ボーダーが広いのも特徴です。

使われている布は、柄布は使わずに無地です。色は深みのある濃い色が特徴です。単純な配色とセッティングだからこそ、ひと際、キルティングの美しさが目をひきます。キルティングのデザインは圧倒的にフェザーが多いなか、ブドウの葉や実なども印象に残りました。

前々から知りたいと思っていたことのひとつ、使われている糸の色はいったい何色なんだろう?今回は使われている糸の色に注目してみました。ブースの中はあまり人がいなかったことも幸いして、一枚一枚ナメルように?見ていきました。はたして何色が使われているのでしょうか?

布の色に関係なく、濃い色の糸一色で全体をキルティングしているように思いました。その色は私の見た限りでは、黒色が退色したのか、それとも濃いモスグリーン?のようにも見えました。

昨年開催された「キルトウィーク横浜」でも、アーミッシュキルトが展示されていましたが、いつどこで見てもアーミッシュキルトは期待をうらぎりません。帰り際にキルトマーケットで、ついにアーミッシュキルトの本「Amish Wall Quilts: 15 Brilliant and Beautiful Quilts (That Patchwork Place)」を買ってしまいました。


以上、前編はここまでです。とにかく今回は、およそ1500枚のキルトが勢ぞろいしているというだけに、さすがに一日で見てまわるのは、なかなかツライものがありました。ドームの観客席の一部が開放されていたので、そこで休憩をしながら図録を見直して、また会場へ!の繰り返しでした。

ところで、もうすでにNHK教育テレビやBSなどで、この東京国際キルトフェスティバルが生中継で放送されました。ご覧になった方もいらっしゃるかと思います。映画「キルトに綴る愛」や「アメリカンキルト物語」などもBSで放送されました。もっともっと、テレビでキルトがらみの番組が放送されるとうれしいですネ。

「私のキルトヒストリー」「1000枚のキルト」などなど、まだまだレポートは続きます。次回の後編をお楽しみに。

2002年01月29日

キルトカフェ 展示会のリポートです。
キルトカフェは2005年3月1日にオープンしました。