No. 157「東京国際キルトフェスティバル〜布と針と糸の祭典2007」を見て

ホームお茶にしませんか

1月19日(金)〜27日(土)まで「東京国際キルトフェスティバル〜布と針と糸の祭典2007」が東京ドームで開催されました。毎年、年の始めに開催される大規模なキルトの展示会です。初日に見てきましたので、そのリポートをおとどけしたいと思います。

一年で最も寒いこの時期に毎年開催される東京国際キルトフェスティバル。初日の開場時間は11時。私が東京ドームに着いたのは12時だったにもかかわらず、チケット売り場に列はなかったものの、それでもまだ入り口までは長蛇の列でした。

今回私が楽しみにしていたのは小野ふみえさんのコレクションです。ドームに入ると真っ先に、小野ふみえさんのコレクションの展示ブースへ直行しました。前日には、小野ふみえさんの著書「キルトに聞いた物語」を見てしっかりと予習をしてきた私。心を踊らせながら一枚一枚、解説文を読みながらじっくりと時間をかけて見てまわります。

チンツの生地を使った1840年代のキルトをはじめ、とても貴重な1850年代のボルティモア・アルバムキルト、建国100年を祝したキルトなどなど、ほかにもブルーと白のキルト、クレイジーキルト、秘密結社のキルト、十字架がみえる真っ赤なポピーのアップリケがあるキルト、シェルバーン美術館にあるものと同じシャロンのバラ(オハイオ・ローズ)のキルト、白と緑の松の木のキルトなどなど、本で見たキルトをナマで見ることができて、まさに至福のひとときでした。

小野ふみえさん本人によるギャラリートークにも参加。開始時間の14時30分までキルトマーケットをブラついた後、再度、展示ブースへ戻ると、すでに30人ほどの方々が集まっていました。小野ふみえさんは小柄でとても品のある方で、ときおりユーモアをまじえながら、キルトに出会った時の話をしていただきました。南北戦争の時代に作られたキルトにはもちろん、どんなキルトにも一枚一枚に物語があることがよ〜く分かりました。

乳がんを克服した後、キルトを作る側から収集して保存し伝える側へ。キルトと出会い、持ち主の方から話をうかがい、感動して買い求め、大切に保存する。キルトが好きでキルトに愛情をそそいでいらっしゃる姿勢にあらためて心がうたれます。ギャラリートークの最後に「みなさんはキルトを作り続けてください。きっといいことがあります。」とおっしゃっていた言葉が記憶に残りました。

残念ながら「キルトに聞いた物語」は完売しましたが、アマゾンのマーケットプレイスやオークションなどで手に入れることができます。続く第2弾の「花かご揺りかご」は書店にて手に入れることができます。アメリカ人が大好きな星条旗カラーのスターのキルト、グランドマザー・フラワーガーデンのキルト、2か所に同じ布を使ったチャームキルト、白とターキーレッドのマリナーズ・コンパースのキルト、有名人のサインが入った赤十字のキルトはこの本で紹介されています。当日は小野ふみえさんによるサイン会も行われました。おすすめの一冊です。

キルトの展示会といえばキルトマーケットでのお買い物を楽しみにしている方も多いかと思います。私もかつて(今も?)キルトを見ている時間よりもマーケットで物色している時間の方が長かった時代がありました。(笑い)

さて、今回キルトマーケットでみつけた「たばこのおまけの国旗」です。 日の丸の旗が2本、交差しているところに菊の紋章があります。両脇にはフリンジがミシンで縫い付けられています。もちろん戦争が始まる前のものです。

このようなハギレは1881年から1920年のアメリカで売り出された「たばこのおまけ」です。当時、流行していたキルトの人気に目をつけた、たばこ会社の販売戦略のひとつでした。その戦略はまんまと当たりました。ハギレ欲しさに、たばこはとぶように売れたそうです。

たばこのおまけには国旗のほかにもさまざまなシリーズがありますが、あらたに「大学のシリーズ」があることを発見しました。ミシガン大学やハーバード大学などの大学名が入った三角形のペナント柄です。つい先日開催された「骨董ジャンボリー」でも何校かみつけました。集めてみるのもおもしろいかもしれませんネ。私は日の丸にこだわって集めていこう!とたった今、決めました。(笑い)

フィードサックもたくさんみつけました。ホールのままのものやラベルが付いたものまで、山積みになっているお店もありました。そういえば小野ふみえさんがギャラリートークで、風と共に去りぬの柄のフィードサックを披露してくださいました。きっとめずらしいものだと思います。これからもし、そんな柄に出会えることがあったら幸せなことでしょう。楽しみがまたひとつ、ふえました。

デジカメを持っていったにもかかわらず、写真を撮るのはいつも会場に入る前か出た後だけになってしまいます。会場の雰囲気を少しでもお見せしたいのですが・・・会場に入ると写真を撮ることをすっかり忘れてしまいます。かろうじて一枚撮ることができました。観客席にある階段を降りる時に、前の方がカメラで写真を撮っていたのに気付いて、あわてて自分もカメラをとりだして撮った一枚です。(笑い)


地下鉄丸の内線の後楽園を下車して東京ドームにむかいます。

野球博物館です。まだ入ったことはありません。

アディダスのお店です。

チケット売り場です。列もなく空いていました。

すぐに入場できるかと思いきやまだ長蛇の列でした。

東京ドーム内の様子です。とにかく広いです。

2007年01月29日

つづいて次のコラムもどうぞ。

前のページに戻る

キルトカフェは2005年3月1日にオープンしました。