キルトカフェホームお茶にしませんか道具・テクニック

No. 018 フープとくればキルティング!

前回は、フープについてお話ししましたが、フープとくればキルティング!今回はキルティングについてお話ししたいと思います。
キルティングする時に、まずなくてはならないものが、針と糸とシンブルです。針は、キルティング用の短い針がよりキルティングしやすいです。糸もキルティング用の糸があります。シンブルは、好みにもよりますが、金属でできたキャップ式のシンブルをおすすめします。キルティングにはいると、糸もあっというまになくなります。針も消耗品です。まだまだチカラが入りすぎているのか、すぐにまがったり、先がまるくなったりします。つねに在庫を置いておくと安心です。
ミルワードの針
ちなみに私は、針は「ミルワードの針」を使用しています。ピーシング用に7号。キルティング用に10号。糸は「デュアルデューティの糸Art260」を使用しています。生なりは必需品です。

まず、右手と左手のなか指に「シンブル」をはめます。私の場合は右ききなので、針をさして、針が左手のシンブルにカチッとあたったら、左手のシンブルで下に向いている針の先を上に向けます。右手のシンプルで針の頭をおさえ、左手のシンブルで針の先をおさえながら、キルトをはさんで右手と左手が交互に上下入れ替わるようなイメージでキルティングしていきます。この時、フープにキルトをぴ〜んとはってしまうと、うまくいきません。キルトはこぶしひとつ分、たるませてフープにはります。

針を2、3回さしたところで、針を持って糸をひきます。この時ちょっと糸をひきぎみにすると針目がクッキリしてきます。でも、あまり強く糸をひいてしまうと、シワシワになってしまいますので、加減が必要です。最近になって気がついたことがひとつあります。知らずに右手の親指で針の出す位置をコントロールしているようです。

プレーンブロックの上をキルティングする場合は、ぬいしろが重なっているところがないので、針もスイスイ進みます。しかしピースをつないだブロックの上をキルティングする場合は、ちょっと大変です。パターンによっては、ぬいしろが何枚も重なってしまいます。針目が大きくなったり、間隔も広くなったりしてしまいます。そんな時には、ひと針ひと針さしていく「アップダウン方式」でなんとかきりぬけます。 アップダウン方式もなれてしまえば、けっこうはやくキルティングできるようになりますが、糸をひくときに針をはなさなくてはいけないので、ちょっとめんどうです。

1回の糸の長さですが、長ければいいというものでもありません。針に糸を通して、ひじあたりぐらいまでの長さが適当とされています。あまり糸が長いと、何度も糸をひいていくうちに、ヨリが甘くなって弱くなってしまいます。糸が中途半端に残ってしまった時は、捨てずにとっておきます。あとでピーシングする時に使うようにしています。


さてこここで、キルティングを効率よくすすめていく方法をご紹介したいと思います。1度フープをはめたら、針を数本使ってキルティングしていく方法です。針を数本使ってキルティングした方が、1本の糸で針を進めていくよりも、フープを回転させたり移動させたりする回数が少なくてすむので、効率よくキルティングすることができます。

キルティングする場合は、キルトの中央から外側にむかってキルティングしていきます。キルト全体にキルティングするデザインの場合、図のように針を数本使ってキルティングすると効率よくキルティングすることができます。まず針に糸を通して1本のキルティングラインをフープの端までキルティングします。ここでフープを移動させるのではなく、糸を針に通したままお休みします。また別の針に糸を通してまた別のキルティングラインを同じ方向にキルティングしていきます。針を数本使ってこれを繰り返します。キルティングが終わったら、フープを左へ移動させます。そして、つづきをキルティングしていきます。

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フェザーリースの場合は、ひとふでがきのようにキルティングしていきます。なるべく糸を切らないように針を布の下にもぐらす工夫をしますが、方向を変える時は、ひとつ返しぬいをしておくとキレイに仕上がります。羽が大きい場合は羽を2枚ずつに分けてキルティングするようにしています。このような時にも図のように針を数本使ってキルティングしていきます。
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フープを右に90度、回転させます。次のところまでキルティングをします。次の針の位置まで糸をもぐらせてから、糸は切らずにそのままおやすみします。
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フープを左に180度回転させます。さいごまでキルティングします。糸をきります。
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いかがでしょうか。ぜひ一度おためしください。キルティングするデザインによって、あれこれ工夫をしてみます。私にとって「いかにしてキルティングを楽しむか」が、キルトづくりの最大のポイントでもあります。それほど細かく針をさせるわけでもありません。まだまだ針目のそろっていないところもあります。しかし出来上がってみると、まったく気になりません。プックリ浮き上がったキルティングをさわりながら、思わず「いい〜!やっぱり、いい〜!」と、ひとり感激しながらニンマリとしてしまう私です。

1999年08月29日

キルトカフェ 手芸の道具・テクニックにまつわるコラムです。
キルトカフェは2005年3月1日にオープンしました。