キルトカフェホームお茶にしませんか展示会リポート

No. 161「東京国際キルトフェスティバル〜布と針と糸の祭典2008」を見て

1月18日(金)〜26日(土)まで「東京国際キルトフェスティバル〜布と針と糸の祭典2008」が東京ドームで開催されてます。今年で7回目をむかえる「東京国際キルトフェスティバル〜布と針と糸の祭典」。さっそく初日に見てきましたので、そのリポートをおとどけします。
開場時間は初日11時。去年は12時に東京ドームに到着しましたがまだまだ入り口まで長蛇の列でした。今年はお昼をすませて午後1時30分に東京ドームに到着。さすがにすぐに入場することができました。

まず、キルトではなく?キルトマーケットから見てまわりました。人・人・人でいっぱいの通路は人とすれちがうのも歩くのも困難、いったんお店の中に入るとなかなか出られないといった状態でした。アンティークキルトがおいてあるお店で何か掘り出し物がないかチェックしましたが残念!今回は収穫なし・・・でした。


大きなキルト展で私が楽しみにしているのは海外からやってくるアンティークキルトの展示です。今回はログ・キャビンのキルトでした。ログキャビンとは丸太小屋の意味です。暖炉の火をあらわす赤が中央に使われていることが多いのが特徴です。アメリカンパッチワークのパターンのなかでもっとも人気のあるパターンのひとつです。

赤と黒と白の3色のみで作られたキルトはリンカーン大統領の追悼キルト。黒い布は大統領の亡きがらを安置した時に使われた布だそうです。沢山の種類の小さなハギレを使ったキルト、赤と白のキルト、アーミッシュキルトなど、アンティークキルトは見ていてあきることがありません。

そしてもうひとつが北欧スウェーデンのアンティークキルト。国王ゆかりのキルトのほかに民族衣装につけるポシェットが展示してありました。私のなかでは北欧といえば刺しゅうのイメージがあります。赤や黒の布に鮮やかな色の刺しゅうが刺してありました。


午後3時から始まる小野ふみえさんのトークショーにそなえて、30分前に3塁側スタンドに設置された特設ステージへ。すでにたくさんの人が席についていて、お弁当を食べたり、キルトマーケットでゲットした品を広げたりしながらくつろいでいました。

小野ふみえさんはアメリカ在住で国内のキルトコンクールの審査員はもちろん、数多くのアンティークキルトをコレクションしてます。ちなみに去年は小野ふみえさんのキルトコレクションの展示とギャラリートークがありました。去年のリポート「No. 157「東京国際キルトフェスティバル〜布と針と糸の祭典2007」を見て」もあわせてどうぞ。

さて、トークショーのテーマは「世界にはばたくキルトづくりを!」。前半は、海外の大きなキルトコンテストで日本人が作ったキルトが賞をとるようになってきたこと、日本人の手先の器用さをいかした細かさ、正確さにくわえて日本人ならではの色の組み合わせ方がやっと欧米で評価されるようなってきたこと、近い将来ジャパニーズキルトというカテゴリーができてコレクターが買い求める時代がやってくることなどなど、熱く語ってくださいました。

後半は、アメリカで好まれるキルト、アメリカのキルトの特徴や傾向、アメリカの家庭でのキルトの飾り方などなど、ご自身が撮影した写真などを紹介しながら語ってくださいました。ほかにもキルトのオークションの話しなど、さすがアメリカ在住ならではの内容でした。


トークショーが終わり、ふたたび会場へ。5時近くなるとさすがにキルトマーケットもゆっくりと見てまわることができました。キャシー中島さんのお店ではキャシーさんご自身がいらして発売になったばかりの本にサインをしながら接客していました。

もう一度ログ・キャビンのキルトを見てそろそろ帰ろうと思っていたところに、斉藤謡子さんが実演しているコーナーにでくわしました。針を持ってぐしぐし縫ってキュッと玉どめをする。糸を切りはみだした布を切り落とし、シームオープナーでくせをつけて縫いしろを倒す。ログ・キャビンのパターンを縫っていましたが、一連の作業は流れるようで、そして手の動きが早いのは言うまでもありません。

持ち手がついた文鎮とシームオープナー、持ち手の部分が大きいはさみなどなど、少しでも無駄を省き効率よく作業をすすめるために、道具にはかなりのこだわりがあるようです。集まった人たちは熱心に話を聞きながらさかんに質問をしていました。

キルトの展示会はキルト作家の最新の作品はもちろん!ご本人にお会いして話しを聞いたりできるのも大きな魅力のひとつですネ。

2008年01月21日

キルトカフェ 展示会のリポートです。
キルトカフェは2005年3月1日にオープンしました。