さて、2009年1月6日(火)〜1月25日(日)まで、銀座ミキモト本店6階ミキモトホールにて「暮らしの詩 第3回日米フックド・ラグ展」が開催されてます。「ストライプ」をテーマに、日本の参加者29人とアメリカの参加者26人が出展。特別展示として19世紀に流行ったヴィクトリアン調のデザインモチーフのアンティークのフックド・ラグが6点。計61点が展示されてます。さっそく見てきましたので今回はそのリポートをおとどけしたいと思います。
ちなみにフックド・ラグとは、開拓時代の節約精神から生まれた19世紀のアメリカのフォークアートを代表する2大フォークアートのひとつです。穀物などが入っていた南京袋を土台にして、古着のウールを細く切ったものをかぎ針で引き上げ、ループ状にすきまなくビッシリと刺していきます。玄関やベッドの横に置く敷物として作られましたが、その後、壁を飾るアートとして人気があります。
午前11時すぎ、ミキモト本店の正面玄関から店内へ入りエレベーターで6階へ。会場は照明がおとされていて落ち着いた雰囲気でした。右手にアメリカの参加者の作品が展示され、左手に日本の参加者の作品が展示されていました。デザインは風景をはじめ、抽象的なものから花、愛犬、身近にあるものなど、さまざまです。
日米の作品を分けるように、会場の中央に展示されていたアンティークのフックド・ラグは、実際に使われてきたのでしょう。中央のあたりはすり切れてウールがはげ、芯地がのぞいているものもありました。敷物として作られたため、アンティークといわれるものはほとんど残っていないといわれている理由がわかるような気がしました。19世紀に流行ったというヴィクトリアン調のデザインはやはり、バラの花のモチーフが多いようです。
ループ状に刺していくウールの細い布の幅が細いほど、色合いもデザインも複雑に表現することができます。でもそうでない単純なデザインもあたたかみがあって素敵でした。作品を一点一点見ていくうちに、しだいに自分でも作りたくなってしまうのがフックド・ラグの魅力でもあります。
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